技術研究所について

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受賞

2025年7月14日

海洋音響学会2024年度業績賞を受賞

当社M&E技術部開発グループ増谷正治グループ長ら3名が海洋音響学会2024年度業績賞を受賞いたしました。業績賞は海洋音響学会が海洋音響技術に関する優秀な技術開発業績をあげた貢献者に贈呈するもので、2022年度より取り組んだ“音響灯台方式による高精度水中測位システム”の業績が評価されたものです。共同開発担当者である(国研)港湾空港技術研究所港湾空港生産性向上技術センター松本さゆり副センター長、北見工業大学吉澤慎吾教授ならびに株式会社多摩川電子齋藤隆氏とともに受賞しました。

陸上や海上においてはGNSS(全地球測位衛星システム)で対象物を測位することが可能ですが、水中では電波が減衰するため、GNSSでの測位はできません。一方で、水中作業を伴う港湾工事では、海底から設置するブロックや作業する潜水士等の位置の把握のため、水中での高度な測位技術が求められています。

2024年に開発した音響灯台方式による高精度水中音響測位システムは,水中に定めた3カ所以上の場所から超音波信号を送信し、対象物(例えば、ブロックや潜水士)で受信することにより、伝搬時間から算出される送信部と受信部との間の距離を使用して、三辺測量の原理で受信部(対象物)を測位するものです。

従来の水中測位装置では30m離れた象物に対して30cm程度の測位誤差がありましたが、本システムによって精度が大幅に向上し、誤差を3cm程度に抑えることができました。本システムにより、例えば、港湾工事のブロック設置作業において、水中のブロックの位置を正確に把握し、指定の設置場所に迅速に誘導することが可能となります。

今後は、水中作業を伴う港湾工事等への本システムの実装の準備を進めてまいります。

受賞者(左から杉本SE専門部長、増谷開発Gr長、堤主任)

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