ビオトープ
ビオトープの紹介
ビオトープの概要
ビオトープは、生物の生息空間を意味します。多くの生物が採餌、繁殖などの目的に合わせて複数の異なる生息空間を往来します。この各々の生息空間のつながりをビオトープネットワークといい、生物の移動や他の個体群との交流の点からも重要と考えられています。
技術研究所ではビオトープを整備しており、ビオトープネットワークの一部として那須野が原の維持に貢献しています。
ビオトープ全景
当社のビオトープは、樹林や水辺等の環境が連続するように配置しています。このような環境を整備することで、トンボやカエルなど、陸上と水辺の両方の環境を必要とする生物が生息しやすい場となっています。現在、技術研究所とその周辺の水辺で調査を行い、出現種や個体数を確認するとともに、地域における生物の行動範囲の把握を進めています。
ビオトープ配置図
1.樹木エリア
2.水辺エリア
1.樹木エリア
地域に適した自然の復元を目的として、1995年に周辺の開発予定地域のコナラやアオハダ等の高木、ヤマツツジ等の低木を合わせて約200本移植したエリアです。造成から20年が経過した現在では、様々な生物が生息しています。
ウメガサソウ
キタテハ
カッコウ
ギンラン
オオアオイトトンボ
アカゲラ
樹林エリアで見られる動植物
2.水辺エリア
水生生物の生息環境の整備を目的として、2006年に池や湿地を造成したエリアです。
このエリアでは、造成直後から現在(2015年3月末)までにトンボ類は6科21種、両生類はトウキョウダルマガエルやニホンイモリ等5種類が確認されています。
また、湿生植物の造成技術の確立を目的として、湿地ではミズバショウやザゼンソウ(いずれも栃木県RDB掲載種)の生育状況を継続的に調査しています。毎年、2月にザゼンソウ、4月にミズバショウの開花が見られます。
水辺エリア(断面図)
ミズバショウ
クロスジギンヤンマ
タイコウチ
ザゼンソウ
ミヤマアカネ
アマガエル
水辺エリアで見られる動植物
ビオトープの活用
・地域の方との交流の場
地元の環境保全団体と自然観察会や情報交換などを実施しております。
・いこいの場
昼休みに散策するなど、職員の憩いの場となっています。
自然観察会の風景