研究・技術開発紹介
PC圧着接合を用いたユニット式プレキャスト桟橋 ~PC-Unit 桟橋工法~
桟橋工事における生産性向上を目的として、プレキャスト施工が注目されています。桟橋上部工のプレキャスト化は、海上作業の大幅な省略により、省力化・省人化や安全性向上、工期短縮や品質向上など多くのメリットが期待されます。ここでは、全てのプレキャスト部材を工場製作し、現地へ陸上輸送にて搬入、プレストレスで部材同士を圧着接合する工法について紹介します。
構造と特徴
本工法の構造と特徴について、ご紹介します。
施工手順
工場製作したプレキャスト部材は陸上運搬にて現場搬入します。その後、プレキャスト部材を組み立て、プレストレスで圧着接合することで桟橋上部工を構築していきます。
プレキャスト部材の施工手順
期待される効果
本工法は、従来の現場打設による工法と比較して以下の効果が期待されます。
・工程が約50%短縮
・作業員数が約1/3に省人化
・CO2排出量が約25%減
・更新サイクルが2.8倍
※25m×33mの直杭式桟橋を想定
開発者のコメント
本工法は、現地での作業を大幅に省略し、プレキャスト部材の組立作業のみで桟橋を構築するものです。現場の働き手不足が課題である建設業界において、本工法が解決の一助になるものと期待しております。
共同研究
本技術は、五洋建設(株)、(株)日本ピーエス、(国研)海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所、東京工業大学との共同開発です。