技術研究所について
沿革
技術研究所の誕生(1967年~)
1967年(昭和42年)、海外の工事で導入された技術の開発が契機となり、海外事業部の下部組織として技術研究所が創設された。技術研究所の誕生である。
当時の研究所施設
施設外観
試験風景
当時の技術開発
開所当時、国内の埋立工事では軟弱地盤改良方法や液状化対策、濁水処理等が課題となっており、これらに関する研究や技術開発に力を注いだ。70年代に入ると、海洋構造物に関する技術開発にも着手した。海洋構造物の開発にあたっては、作用する波・流れの諸元の把握が重要であることから、構造物(ハード)の開発に加え、波浪解析などソフト面の開発にも力を入れた。
当時開発した技術
マルチスロープ(消波構造物)
波浪解析
技術力の五洋へ(1980年~)
1978年からのオイルショックをきっかけに、民間設備投資の低迷が続き、「建設冬の時代」がはじまった。この逆境に立ち向かうため、当社は「技術力の五洋」へステップアップを目指し、1980年、横浜、広島の技術研究所、千葉の施設など分散していた組織を統合し、東京都品川区(東大井)に技術研究所を開設した。
当時の研究所施設
施設外観
三次元造波水槽
当時の技術開発
前述の地盤、海岸分野に続き、80年より土木材料分野、80年代後半より建築分野の開発に着手した。また、地盤改良工法「グリッドドレーン工法」、透過水平版付きスリットケーソン「VHS工法」、構造物の補強技術「NDR工法」、水中不分離性コンクリート「ポリミック」など、現在当社の主要技術となっている基本工法が開発された。
当時開発した技術
ポリミック(水中不分離性コンクリート)
VHS工法(富山県)
技術の多様化に向けて(1994年~)
1994年4月、技術研究所は東京都・東大井から栃木県西那須野町(現・那須塩原市)に移転した。新しい技術研究所では、多様化する時代のニーズに的確・迅速に対応するため、当時国内最大級の水中振動台や平面実験水槽を整備した。また、反力壁や制震実験棟も建設し、建築分野の実験施設も充実を図った。
現在の研究所施設
施設外観(研究本館)
当時の技術開発
90年代に入り、建設リサイクル、土壌汚染、自然再生といった環境分野の技術開発に本格的に着手した。また、共同溝や下水道事業などの増加により、大深度での多目的トンネルの工事が増加し、施工条件に合ったシールド技術の開発が進められた。
さらに、従来技術の概念を覆し、施工性、経済性、品質を向上させた沈埋トンネルの最終継手工法(Vブロック工法)、施設を供用しながら液状化対策が可能な浸透固化処理工法もこの時期に開発された。
当時開発した技術
Vブロック工法
浸透固化処理工法
更なる技術開発をめざして(2014年~)
2014年、技術研究所は那須に移転して20年を迎えた。五洋ブランドの技術として、各分野における更なる技術開発を推進する。