技術研究所について
受賞
2026年8月18日
2026年度 海洋開発優秀論文賞を受賞
技術研究所 耐震構造グループのバルガス係長・池野グループ長らの論文「局所振動試験と機械学習を用いたRC部材の浮き・剥離検知に関する実験的研究」が、海洋開発優秀論文賞を受賞しました。
本賞は、当該年度に土木学会論文集 特集号(海洋開発)へ掲載が確定した論文・報告のうち、海洋の開発と保全の進歩に寄与する優秀なものに授与されます。本論文は、東北大学、大分工業高等専門学校との共著によるものです。
開発した技術は、自動計測ロボットおよびAI解析により、RC構造物内部の異常を検知するものです。港湾のRC構造物では、塩害による鉄筋腐食で部材内部に水平ひび割れが生じ、これが進展すると表面のコンクリートの浮き・剥離に至ります。本論文では、このひび割れの進展過程を再現した実験により、ひび割れ幅0.1〜0.2mm程度の微細な初期段階から大きな剥離まで検知できることを定量的に確認しました。さらに実際の桟橋では、近接目視が難しい下面側の損傷を上面側から捉え、AIの判定が実際の損傷位置と整合することを実証しました。
インフラ施設の老朽化と担い手不足が同時に進むなか、維持管理の効率化はこれまで以上に重要になっています。こうしたなか、本技術は、損傷を微細な初期段階から捉えられるため、事後対応から予防保全への転換に寄与します。今後も産学連携を活かし、AIとロボティクスによる本技術の高度化を進め、港湾インフラの維持管理における省人化・生産性向上に貢献してまいります。

左から/東北大学 内藤准教授、バルガス係長、
公益社団法人土木学会 海洋開発委員会 岡田委員長、
池野耐震構造グループ長

